誰でもできるエンジン降ろし コツも解説【ダックス】
誰だって出来ますヨ~!ノリンです。
バイクのエンジンを降ろしと聞くだけでハードル高いですよね。
- どっから外していけば・・・
- これ取っても良いパーツ?
- エンジンを降ろす前の準備って?
などなど、あるのではないでしょうか?
でもですね、この記事を読んだら「なんだ、そんなもんか!」に変わります。
是非ご覧ください。
エンジンを降ろす前の準備
まずは、作業に入る前に準備しておきたいものがございます。
- エンジンを降ろすための油圧ジャッキ(車用で可)
- 車体を支える道具(レーシングスタンド・馬)
です。
エンジンをOHする場合、オイルは初めに抜いておきましょう。
油圧ジャッキ
エンジンを降ろすとき、最後のボルトを外す前にエンジンの支えとして使います。
2人いれば1人にエンジンを持ってもらい外すことも出来ますが、1人での作業の場合は、ジャッキが無いとエンジンを片手で支えないといけないのでかなり難易度が高いです。
ジャッキといっても、パンタジャッキのようなバランスの悪いものは使わないでください
下記のような、フロアジャッキが使いやすいです。
車体を支える道具
今回エンジンを降ろすのはレストア中のダックスになるのですが、いわゆる4miniと呼ばれる
- モンキー(ゴリラ)
- ダックス
- シャリー
- カブ
などのホンダ横型エンジンは基本的にエンジン下部にステップがネジ止めされており、さらにそのステップにサイドスタンドが装着されています。※プレスカブなど一部違うものもあり
そのため、エンジンを下すと必然的にスタンド無しの状態になってしまうので、別の支えを準備することが必要です。
レーシングスタンドが手っ取り早いのでおすすめです!1台あればメンテナンスにも大活躍します。
対応幅(mm):155~250なので4miniに最適なサイズです。
エンジンを降ろした後に分解(OH)する場合
今回のダックスレストアに当たり腰下も分解・清掃する予定なのですが、ある作業をしておくと分解作業がかなり楽になります。
その「ある作業」とは、エンジンが車体についた状態でクランクケースのネジを緩めておくことです。
古い車両ではサビや固着が発生しているためネジが固くなっていることがほとんどで、緩めるためにはショックドライバーなどで衝撃を与える必要があります。
衝撃を与えたときにエンジンが車体に取り付けられたままであれば、力が逃げずに伝わるので緩めやすいのですが、エンジンを外した状態ではエンジンをしっかり固定しておかないと、エンジン自体が動いてしまい、力が逃げてしまい緩めるのは難しいです。
ですので、エンジンのOHなどで分解を予定している場合は、分解作業がスムーズに進むように、エンジンを降ろす前に一度緩めておくと後の作業が楽に進みます。
ボルトは緩めるだけで、外さなくても大丈夫です。
可能であればクラッチカバーを一度外し、硬いネジとして有名なクラッチアウターカバーのネジまで緩めておいた方が良いです。
こちらはデイトナ製ショックドライバーです。小型タイプの物ですが、性能は十分だと思います。
エンジンハンガーがあれば降ろした後でも楽に作業できますが、持って無い方が多いですよね。滅多に使うこともないですし・・・
中華エンジンなどに乗せ換えて、元のエンジンをオブジェのように飾りたい方には良いかもです。(笑)
エンジン降ろし作業手順
1.エンジン降ろしに邪魔をする部品の取外し
邪魔になる部品はガンガン外していきましょう!
ダックスで外す部品は下記です。
キャブ(マニホールド・インシュレーター含む)
チェーン
フロントスプロケット
シフトペダル
リヤブレーキペダル
配線カプラー1個(カプラーを外すだけ)
ダックスの場合、カプラーが外しずらかったので、燃料タンクを外しフレーム内側に片手を入れて外しました。
ステップ&サイドスタンド(エンジンを降ろす直前で可)
マフラー
※ダックスはマフラーが欠品なので、画像はカブです。
プラグキャップ(抜くだけ)
※こちらもカブ
センタースタンド(付いている方のみ)
※これもカブ
パッと見ると多く感じるかもしれませんが、各部品はネジ数本で外せてしまうものばかりなので簡単です。
エンジンにつながる配線カプラーは外しにくい位置にあることもありますが、無理な力を掛けずに作業しましょう。ダックスの場合はフレーム内にカプラーが隠れていいたためガソリンタンクを外して、フレーム内から作業を行いました。
ステップ&サイドスタンドを外す前に
上記で説明した通り、4mini系はエンジンに「ステップ&サイドスタンド」がネジ止められていますので、外してしまうと車体の支えが無くなってしまいます。
なので、エンジンを下す直前にレーシングスタンドに乗せたりして車体のバランスをとっておいてください。
レーシングスタンドが無ければ、左右のスイングアームが載せられる高さの木材などを用意し載せてしまうのも良いでしょう。画像は車をジャッキアップした際に使う「馬」を利用しています。
2.エンジンを降ろす
付属部品さえ外してしまえば、あとは降ろすだけの作業となります。
準備していた油圧ジャッキをエンジン下部に当ててエンジンハンガーボルトを抜きます。
エンジンンを片手で抑えつつ、ジャッキを降ろせば作業完了です。
ジャッキからエンジンを降ろして安全な場所に保管しておきましょう。
ジャッキを使わずにエンジンを降ろす方法
ブロックや木材などを使って行う方法です。
まず、車体に付いたままのエンジンが載せられるぐらいまでの高さが出せるの木材(ブロック)を用意します。
その木材(ブロック)上に、エンジンが来るようにフレームごと載せます。この時、少し前輪(後輪)が浮くぐらいの高さに調整できると良いでしょう。
その状態でエンジンハンガーボルトを抜き、フレームを持ち上げることでエンジンを降ろすことができます。
まとめ
エンジンを降ろす作業の手順やコツを紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
エンジンの付属部品を外すのが面倒な作業ではありますが、意外と「こんなものか」と思える作業量だったのではないかと思います。
今回は車両がダックスで超簡単な部類ではありますが、中型・大型のバイクだったとしても重さがやフレームが違うだけで手順は大体同じです。
エンジン降ろしの作業は、レストア・フレームの塗装・エンジン腰下の分解などを行う場合は必要な作業となります。
頻繁に行う作業では無いと思いますが、恐れずに挑戦してみてください。
一度やってしまえば「簡単な作業」に変わるはずです。
ではまた。