6vにGPX125を載せるための配線加工を徹底解説!【配線図あり】

始めてしまえ!やるしかなくなる、、、ノリンです。
筆者がレストアしている6Vダックスですが、中華最強と謳われている「GPX125(エンジン)」を載せるために、メインハーネスの加工を行ったので解説していきます!
この記事を読むと
- 6v車へ中華エンジンを載せる方法
- 12Vエンジンへ換装するための配線の加工方法
- 全波ジェネレーターを使った、全波整流化の方法
- 必要な部品
などが分かります。
ちなみに、この方法でちゃんとエンジン掛かりましたよー
では、早速まいりましょう!
一番簡単な方法
先にお伝えしますが、6Vから12Vエンジンへの換装で一番簡単な方法は以下のキットを購入し取り付けることです。
または、以下のようなハーネスごと12Vエンジン用に交換してしまう方法です。
※CDIやCDI用のイグニッションコイル等、12V用の電装部品を購入する必要はあります。
エンジン接続などで、カプラー配線の場所の入替が必要となる場合があります。
筆者が面倒な配線加工を行った理由
じゃあ、なぜ筆者が面倒な配線加工など行ったのかと言いますと…
元は中華エンジンを載せるつもりはなく、6V純正エンジンを載せる予定でしたので、「12Vコンバージョンキット」という、6Vエンジンのまま12Vにするだけのキットを購入してしまっていたのです。
なので、最初から12Vエンジンを載せるつもりならば、上記のような「12Vエンジン換装キット」を購入した方が絶対に良いです!
とはいえ、同じような境遇の方もいるかもしれませんので解説していきます。(笑)
GPX125(中華エンジン)の装着に必要な作業とは?
GPX125は「12V CDI点火」となりますので、載せ替えするには以下のような作業があります。
- 各電装部品を6V用→12V用に変更
- 12Vバッテリーに変更
- セレン整流器(または、6Vレギュ)→12Vレギュレーター
- 各バルブ→12V用に変更
- 12V用にメインハーネス加工(または、交換)
- CDI取付と取付に必要な配線加工
- イグニッションコイルもCDI用に交換
- レギュレーター取付の配線加工(セレン整流器の場合のみ)
さらに筆者の場合は、「全波式ジェネレータ(軽量フライホイール)」を付けるため、メインハーネスを「全波整流」に対応できるように加工しました。
ただし全波整流は無理にする必要はありませんので、やりたくない方は「半波式ジェネレーター」を選ぶようにしましょう!
先人方の情報では、GPX125に標準装備されているジェネレーターは、発電量が足らないことや、フライホイールが重くクランクに負担がかかることから「軽量ジェネレーター」の装着が推奨されているようです。
ちなみに「モダンワークス」と「ミニモト」のどちらで購入するかでも、ジェネレーターに違いがありますが、どのみち交換はした方が良いでしょう!
2社の詳しい違いは、以下の記事で紹介しています。
半波式 軽量アウターロータ―
武川製は、半波式で純正と同じなので加工の必要がありません。
全波式 軽量アウターロータ―
6V→12Vにする理由
12V化を行う理由も様々ありますが、現代は車もバイクも12Vが主流です。(トラックを除く)そのため、6V用の電球等、パーツが少なくなっていることや、電圧を上げることでランプ類を明るくしたい、またはUSBなどの外部電源を付けたい、などの理由から12V化を行います。
もちろんエンジンを載せ替えたいという理由も含まれますよ!
全波整流化をする理由
基本的に50~125㏄原付は「半波整流」を採用していることが多いです。
採用理由は「半波整流で使用に問題も無く、コストも安いから」という理由があるとの事。
ただし、この「半波整流」は交流(AC)の波形の「プラス側」だけを直流(DC)に変換し、マイナス側(波の下側)は丸ごと捨てているため、発電コイルが本来出せる発電量の50%しか使えていません。
このため、ヘッドライトが暗い、バッテリーが十分に充電されない…といった不満が多く見られます。
そこで「全波整流」に変更すると、プラス側もマイナス側も両方をDCに変換できるため、理論上は発電量が2倍にアップしますので、当然バッテリーへの充電量も2倍になり、電気不足になり難くなるメリットがあります。
さらに半波式のままでは波が途切れるためライトがチラつく問題がありますが、全波式にするとバッテーから直の電源にできるので、電力が安定し「中型・大型バイク」と同じように点灯状態を作ることができます。
LEDバルブとも相性がいいですし、電圧が安定していますのでHIDの取付も可能です。
もちろんスマホの充電やUSB電源など電装品の追加も安心して行えるようになりますよ♪
消費電力がジェネレーターの発電量を上回ってしまうと、バッテリー上がりになってしまうので、外部電源の取り過ぎには注意が必要です。
ハーネスの加工の方法(6V半波ポイント式→12V全波CDI式にするまで)

一気にやろうとすると「訳わからん!」となってしまうので、1つ1つ切り分けて考えていきます。
- 12Vコンバージョンキット(田中商会)の配線を使用し、セレン整流器を12Vレギュレーターに交換
- GPX125は「CDI方式」のため、CDI取付用の配線追加の加工
- 「全波式ジェネレーター装着のため」全波整流化の配線加工
6Vエンジンのまま12V化する場合であれば、「1.」の作業と、各電装部品を12V用に変更するだけでOKです。普通にコンバージョンキットの取付ですね♪
さらに、エンジン載せ替えやジェネレーター交換などで、CDI点火方式になるなら「2.」の作業が必要となります。(純正の12Vエンジンを載せる場合も同じ)
配線加工には、以下の道具が無いと難しいので、持っていない方は準備しておきましょう!
必要な道具・あると便利な道具
必要な道具・あると便利な道具
エーモン(amon)ターミナル ツールセット
ギボシ端子セット
半田ごて
DAYTONA デイトナ コネクター端子抜き 2本セット
これが無いとカプラーから配線が抜けません。結構大事な工具です。
エーモン(amon) ハーネス結束&保護テープ(ビニールテープとは違います)
ビニールテープに似てますが、薄く作られておりハーネスをまとめるための専用テープです。
キジマ セルフラップスリーブ
配線へのダメージを考え、の保護に使いました。任意で良いと思います。
セレン整流器を12Vレギュレーターに交換
配線.jpg)

レギュレーターにも種類があります。
- セレン整流器(6V)
- 6Vレギュ(半波用)
- 12Vレギュ(半波用)
- 12Vレギュ(全波用)
など…
12Vコンバージョンキット(田中商会)には、「12V半波用」のレギュレーターが付属しています。ただし、今回はジェネレーターを全波式にするので「12V全波レギュ」を別で用意しました。
レギュレーターは見た目では何用なのか分からないので、画像のように目印を付けることをおすすめします!

「なんだこれは!?」と思いましたが、これが6V初期ハーネスに付いている「セレン整流器」のようです。これを外し、良くあるレギュレーターが付くように、「12Vコンバージョンキット」に付属の配線を付けていきます。
6Vハーネスでも、年式によっては良くある形状の6Vレギュレーターが付いているタイプがあります。
その場合は、配線加工は必要なくレギュレーターのみ「6V→12V」に交換するだけです。

左上の配線が「セレン整流器→レギュレーター」の配線です。(「田中商会」の12Vコンバージョンキットを使用しています)

12Vコンバージョンキットの配線は赤白を切断し、ギボシに付け替えてから接続しました。
赤→赤に
白→緑に

画像では「セレン整流器」を外してカプラーに替わっているのが分かるかと思います。
カプラーの先にはレギュレーターを付けます。
6Vエンジンのまま12V化するのみであれば、上画像で繋がなかったレギュレーターから来る「黄色線」をエンジンへ繋ぐカプラーにある「黄色」に結合してあげるだけで完成となります。
詳しくは、「12Vコンバージョンキットの加工図」を見てね♪
筆者は「全波整流化」をするために、ジェネレーターからの黄色線は一旦繋がない状態にしておきました。
配線の結合は、出来れば「はんだ」で行う方が、後々接触不良も少なく、コンパクトに収まるため良いです。
CDI取付用の配線追加の加工

CDIの配線について

こちらは、モダンワークスで販売されている「中華CDI」です。
左上から時計回りに
- 点火コイル(接続先:ジェネレーター【青線】)
- 未接続
- イグニッションコイル(接続先:+側)
- アース
- メインキー(キルスイッチ)
- 点火コイル(接続先:ジェネレーター【黒に赤線】)
「中華CDI」のカプラーは110型の6ピンカプラーでした。
筆者はいっぱい使えるようにセット品を購入しております!笑 ↓
全波ジェネレーターの配線について
以下画像は全波式ジェネレーターの配線です。全波式は「黄線」が2本あります。(半波式は1本)

- 黄1:チャージ&ライト(接続先:レギュレーター)
- 黄2:チャージ&ライト(接続先:レギュレーター)
- 青:点火タイミング(接続先:CDI)
- 黒に赤:点火コイル(接続先:CDI)
- 緑:アース(接続先:アース)
CDI点火方式となりますので、「青・黒」の配線はCDIに繋げなくてはなりません。
「黄色2本」はレギュレーターに繋がる「緑線」とレギュレーターに繋がる「黄線」に接続されます。
※レギュからの新しく追加された黄線は「セレン整流器を12Vレギュレーターに交換」で繋がずに残しておいた線です。
ジェネレーター側の「黄線2本」は「緑線」「黄線」のどちらに繋いでもOKです。
CDI取付用の配線追加の加工
さて、上記で「CDI」と「全波ジェネレーター」の「どこに何を繋ぐか」が理解頂けたのではないかと思うので、メインハーネスの加工に入っていきます。

CDI配線を追加するにあたり配線が必要だったので、ホームセンターで購入してきました。
純正色は無かったので、とりあえず「6本(全色)」の太さ0.5sqを選びました。

なんとなくですが、似たような色を選んでCDI側に接続しています。
接続先は「CDIの配線について」の通りです。

エンジン側の配線を6pinカプラーにまとめています。
全波ジェネレーターを使った、全波整流化の加工

メインキーとジェネレーターを繋いでいる「黄線」のジェネ側の配線をカプラーから抜いて、ウィンカーリレーに繋がる「赤線」にハンダなどで結合します。
メインハーネスの「全波整流化」配線加工はこれだけです。
ジェネレーターは「全波式」の物を用意し付けています。(下記「全波ジェネレーターの配線について」参照)
このように繋ぐことで、キーON(夜)にした時、バッテリーからの電気が直接ヘッドライトとテールに繋がります。
是非とも、図面を見てバッテリーのプラスから配線を辿ってみてくださいね♪
6Vのキースイッチは「OFF」「ON昼」「ON夜(ライトON)」の3カ所が有り、今回の配線加工では「ON夜(ライトON)」にするとヘッドライト、テールランプが点灯する仕様となります。
キースイッチが「ON」「OFF」しかない場合は、ライトをOFFにしての走行ができないので、別途OFF用のスイッチ(または、ライトOFFのあるハンドルのスイッチボックス等)を付けることで、OFFのまま走行できるようになります。その方が電気の消耗を抑えることができますよ。
まとめ
以上が、「6V 半波 ポイント方式」から「12V 全波 CDI方式」への配線加工の全工程となります。
分からなくても「配線図」を見て1つずつ理解していけば、何とかなるはずです。
頑張ってください!
記事を書いていて思ったのですが、やはり最初から「12V 全波 CDI方式」のハーネスを買ったほうが良いですね!
筆者も「最初から12Vエンジン載せ替えの予定にしておけばなぁ(´-ω-`)」と思ってます。(笑)
でもDIYすると、とてつもない「達成感」を味わうことは出来ますよ!(。-`ω-)
それに、1度やってしまえば理解が深まり、故障した際にも原因追及が楽になったりします。
そういった意味では、DIYした方が後々楽になるかもしれませんね♪(^^♪
こだけやってエンジンが掛かった日にゃぁもう、嬉ションダダ洩れ確定です!!
では、また!