バイクの錆取り・防錆してみた 錆取り剤の効果は!?
うち錆も芸術のうち!ノリンです。
DIYなどをしているとエイジング加工(塗装)などと聞いたことはあるのではないでしょうか。
エイジング(Aging)とは「老化・後退」という意味が有り、新品の物やキレイな物を加工・塗装などを行い「長年使われていたような風合いに仕上げる」というものです。
ヴィンテージ風なんて呼ばれたりもしますね。ちなみにバイク(旧車)界隈では「ヤレ感」なんて言われたりもします。
今回のメインは「錆取り」でしたので、狙ってエイジング加工した訳ではないのですが、結果的にエイジング加工のようになりましたので、ご紹介しようと思います。
錆取りがしたい!
と、急に思い立ち作業を開始しました。
筆者はHA02という旧型のカブに乗っているのですが、1995年制の車体ですので購入時から色々なところが錆びておりました。シートベース(鉄製)は特に酷く、錆に触ると崩れる状態でした。きっと保管状態も悪かったのだと想像できます。
とはいっても車体は思いのほかキレイなため、錆取りを行ったのはカブに元々付いている「ネジ類」なんですけどね・・・笑
「いや、ネジくらい新品買えよ!」と言われそうですが、今回それは違うのです!
ヤレ感を楽しみたいのです!
もちろん筆者も大人ですから、金に物言わせて全交換することくらい造作もございません。ネジなんて特殊な物でなければ、1つ数円です。全部交換したって数千円で交換できます。
でもね!最初から錆びたナットは売ってないんです。だからこそ、錆のあるネジをそのまま使いたいのです!
そして「古い車体に当時物のネジをそのまま付けて走る」ことに、なんかふんわりとロマンを感じてしまったのです。
これぞ「大人のたしなみ方・遊び方」ではないでしょうか。
きっと、若かりし筆者なら即座に新品を購入する選択をしていたことでしょう。
ということで、錆取り剤使用後の結果から
錆取り剤の効果やいかに
画像の通り、めちゃめちゃキレイに取れました。
※チェーンアジャスタの黒い部分は錆取り剤に浸かっていなかった部分です。
この画像だけ見たら、元が錆びていたとは誰も思わないでしょう。
こんなに錆が取れるとは想像していなかったので驚きです。
元はこの通り
なかなかの錆具合ではないでしょうか。
相当放置しておかないとここまでの錆にはならないと思います。
比べてみると一目瞭然ですね。
ということで、錆取り剤の効果は抜群です。
使用した錆取り剤
今回使用した錆取り剤は「ネジザウルスリキッド」という商品です。
それにしても、たまたま倉庫に眠っていたのを見つけたため、パッケージのヤレ感がすごい。笑
なめたネジを外す工具で有名な「ネジザウルス」と同じ会社の商品ですね。「ネジザウルス」は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
もちろん筆者も愛用しています。
今回は泡タイプを使いまいたが、そのほかにも用途別でタイプがあるようです。
液体タイプ
ミストタイプ
どうせなら、防錆剤とセット買いが良いかもです。
安全性
この「ネジザウルスリキッド」は使用すると、鼻にツンと来るような強い臭いと、錆と反応した際の紫色が毒々しく、体に害のある成分を使用しているのかと考えてしまいます。
ですが実際は「中性」で、説明には「美容院で使うパーマ液とほぼ同成分」ということなので人体に害は「無し」とのこと。
う~ん、臭いで気分悪くなる人はいるかも・・・必ず、風通しのいい場所で作業しましょうね。
言われてみれば確かに「パーマ液の香り」に似ていました。
ネジザウルスリキッドの使い方とコツ
使い方は簡単なのですが、多少コツを見つけましたので筆者なりに解説します。
まずは錆を落としたいパーツを外します。今回はネジなので取り付け場所を忘れないようにしましょう。
ネジの場所を忘れそうな方は写真を撮っておきましょう。
ネジの場合はカップなどに入れるといいです。
パーツの場合は、錆を取りたい面を上にして置き「ネジザウルスリキッド」がこぼれないようにしましょう。
フレームなどの場合、水平は難しいと思いますので、ラップなどで覆ってあげると良いです。
まさにパーマをかける時と同じですね。
ネジザウルスリキッドを噴射します。
漬け込む勢いで、たっぷり噴射するのがコツです。
時折混ぜながら放置します。筆者は2時間~3時間ぐらい放置しました。
薬剤の温度を30~40℃に上げると、反応速度が加速されます。
作業日は5月の気温27℃程度(快晴)でしたので、外に放置しただけで40℃程度にはなっていたと思います。
錆が落ちていたので、良く水洗いします。
水で洗っているその時から錆が出始めるので前もって、防錆剤を用意しておきましょう。
防錆の処理をしたら完成です。
錆取り後の凸凹した処が、良い感じにエイジング具合です。
防錆処理について
これについては、試行錯誤中です。
ネジザウルスリキッドでの錆取りを行うと、何の保護も無い「素の鉄」の状態です。
リキッドを流すために、ジャラジャラと水洗いしている最中から、水中の酸素に反応し水が赤く濁るほどに速攻で錆始めます。
このことから、錆取りが終わったらできるだけ早く防錆を行う必要があるのです。
1回目「花咲かG」で防錆
最初の防錆はタンクの錆取りで有名な「花咲かG」で挑戦しました。というか、タンクの錆取りを行った際の余りがあったので使ってみただけなのですが・・・
「花咲かG」の説明にもある通り、錆取りの効果と共に鉄をコーティングする効果も有りそれが、防錆となります。燃料タンクの錆取り後はこのコーティングによって防錆を行います。
ということで、このコーティングの効果を利用してネジも防錆しようと考えました。
が、結果は失敗に終わりました。
(・´з`・)
コーティング後は錆も出ず、うまくいっていたように思えたのですが、作業の2日後に雨が降ってしまい終了しました。(駅の駐車は青空駐車のため)
「花咲かG」のコーティングは水に弱いようです。
よく考えれば「花咲かG」は水で希釈して使用するため、水には溶けやすいですよね。
画像の錆の無い部分はコーティングが残っていたようですが、これでは時間の問題です。
2回目グリースで防錆
「花咲かG」でダメだったので、再度錆落としを行った後に、今度は防錆を謳ったグリースをまぶしてみました。
こちらは、すでに2週間程度経っていますが、こんな状況です。
※画像にてご判断ください。笑
といった感じ
錆は出ていますが、筆者の中では許容範囲内です。
まあ、これもメンテナンスをしないと時間の問題ですが・・・
このボルトはグリースの付着が甘かったのか、多めに錆が出てしまいました。
今の所はここまでですが、またこんがり錆びてきたら次は錆転換剤で「黒錆」に変えてしまおうと思います!
というか、どうせなら防錆も、ネジザウルスの防錆剤も使ってみたくなってしまいました!笑
まとめ
錆取りした後の表面の凸凹感が何とも言えないヴィンテージ感を醸し出しており、とても筆者好みになりました。
これは、お金を出しても買うことはできない、自分だけの部品です。
そんなにお金の掛かる楽しみ方ではないので、興味がある方は遊んでみてくださいね。
ではまた!