カブにケーヒン PC20!初心者におすすめのビッグキャブとは?【モンキー・ダックス・シャリーにも】

強烈な吸い込み!ノリンです。
ビッグキャブと聞くと、「本当にそんなに変わるの?」と思う方も多いでしょう。
今回は、初心者にも扱いやすいと評判のケーヒンPC20を愛車のカブ90に装着しましたので、じっくりとご紹介します。
交換後の効果やセッティングの内容、さらに交換に至った理由まで、すべてをお伝えするので、ぜひ参考にしてくださいね!
先日「ボトムリンク周りOHとFサスペンション交換」が無事完了し、愛しのカブで快適な通勤ライフを満喫していたのですが、またもや異変に気づいてしまいました…(´;ω;`)(詳細は後ほど)
PC20へ交換後の効果(感想)

純正キャブからPC20に交換すると別次元の走りになります!
まず感じたのは、「回転数の上がり方が違う!」ということ。
カブにタコメーターはありませんが、エンジンの回転数がグイグイ上がるのを股間に感じます。(バイク乗りあるある?笑)
アクセルを開けた瞬間、車体が前にグッと押し出されるようなトルク感があり、「これがビッグキャブの威力か…」と感動しました。
明らかに、純正のキャブとは全く違う走りを体感できます。
しかも、低速から高回転までスムーズに加速してくれるので、街乗りでのストップ&ゴーでも違和感なく乗り回すことが可能です。
以前、乗っていたNS-1にビッグキャブを装着した時を思い出し、「キャブ交換だけでこんなに変わるのか!?」と再認識しました。
PC20が初心者におすすめな理由

PC20が初心者におすすめな理由を具体的に挙げていきます。
1. 扱いやすい操作性
PC20は「クセがないキャブ」と言われるほど、純正キャブと似た感覚で操作できるのが特徴です。
低速から高速までマイルドに加速し、癖も無いので、街乗りなどの普段使いでも安心して楽しむことができます。
レーシングキャブとの違い

対して、レーシングキャブとして人気のある「CRキャブ・FCRキャブ」などは、元々レース用に設計されたキャブで、一定の回転数を超えると一気にパワーが出る「ドッカンパワー」が特徴です。
回転数を一定以上落とさずに走るレースシーンには最適ですが、ストップ&ゴーの多い環境だと扱いにくさを感じることがあると思います。
レーシングキャブはメカメカしい感じがカッコいいので、カスタムとして付けるのも全然ありですけどね!
2.セッティングが簡単
キャブセッティングの基本が詰まった教科書のようなキャブで、調整箇所がシンプルなのがポイント。以下の5か所を調整すればOKです。
- メインジェット
- スロージェット
- ニードルクリップ
- エアスクリュー
- アイドルスクリュー
シンプルだからこそ、セッティングを覚えるためにおすすめされるなど、初心者向けのキャブと言われています。
初心者向けとは言いますが、いろいろなキャブを試した玄人が結局PC20に戻ってくる場合もあるくらいです。(笑)
ついでにもう一つ、セッティングが出しやすいキャブ「ミクニ VM26」をご紹介しておきます。
こちらは88㏄以上ならおすすめです。
レーシングキャブとの違い
CRキャブやFCRキャブは調整箇所が多くなるため、セッティングが難しくなります。その分、より詳細な設定は出来ますが、初心者にはハードルが高いです。
3.環境変化への対応力
PC20は環境変化に強く、1年を通して安定した走行が可能です。
レーシングキャブとの違い
CRキャブやFCRキャブは、気温や湿度の変化に敏感で、季節ごとに再セッティングが必要になることがほとんどです。
4.ストリートに最適な設計
感想でも書きましたが、PC20は低速域から高回転までの加速がスムーズで、ストップ&ゴーを繰り返す街乗りでも純正キャブのように扱うことができます。
セッティングの詳細

ここからは、筆者が行ったPC20の具体的なセッティングについて説明します。
カブ90(HA02)の純正メインジェット
まず、筆者のカブ90(HA02)の純正メインジェットは85番でした。
カブ90のメインジェットは排ガス規制により年式によって番手が違います。
- 規制前:85番
- 規制後:82番
ちなみに、メインジェットの形状にも種類がありますが、カブ90純正の「PB16」も「PC20」もケーヒン丸小タイプなので互換性があります。
PC20のセッティング内容
最終的には、PC20に交換した後も、85番のままで問題なく走行できました。
一応メインジェットセットは用意しておいて、調整した結果、85番のまま変化がなかったという事です。
エアクリーナーやマフラーを交換している方は、必要になる可能性が高いので、セッティングできるように用意しておきましょう。
メインジェットセット(78~85番)
メインジェットセット(88~95番)
キャブの調整に一つあると便利です。
筆者の場合、当初は純正エアクリ・マフラーのままで85番が最適でしたが、後に加工エアクリと社外マフラーに交換しても85番のままで安定しています。(追記:2024/9)
セッティングのポイントと考察
85番のままで安定しているのは次のことが理由ではないでしょうか。
- 吸気量を決めるのはエアクリーナーの径
- 排気の抜け量を決めるのはマフラーの径
なので、キャブ単体を交換しても空気流量の変化はさほど大きくなかったと考察しています。
※加工エアクリもBOXの加工はしていないので、吸い込める容量は純正と同じです。
キャブは「混合気を作る装置」ですので、エアクリとマフラーを変更することで初めて空気流量の最大値が上がり、パワーが向上します。
これが、いわゆる吸排気のバランスってやつです!
通常の考え方では、キャブの口径が大きくなると空気流量の最大値が増えます。ただし、空気流量が増えると燃料も増やす必要があるため、メインジェットの番手調整が必要になる場合があります。少なくとも確認は必要です。
PC20にしても必ずしも番手を上げる必要はない?
他のカブ主様の検証によれば、PC20に交換してもメインジェットを下げた例もあるとのこと。
その方は82番まで下げたそうです。
メーカーですら規制前後で85番・82番という違いがあるため、多少の誤差は許容範囲内とも言えます。街乗りであれば、そこまで神経質になる必要はないでしょう。
番数一つ違いで同じように調子がいい場合は、薄い方のメインジェットを選びましょう!
濃い方が焼き付き防止になるとの意見もありますが、焼き付きの防止はオイル管理のほうが重要です。
メーカーが規制前後で番手を変更していることからも、極端に濃いセッティングをする必要はありません。
PC20に交換した理由

実はビッグキャブを装着することになったのはちょっとしたトラブルがきっかけでした。
ガソリンが減る…減る…減る!!!
明らかにガソリンの減りが異常…
通勤は駅までのわずか数分。なのに、1週間でガソリンが空になるんです(; ・`д・´)
あのリッター100km走ると噂のカブがそんなわけないでしょ!?(100km/ℓは50㏄のカブです。)
「まさか、ガソリン抜かれてる!?」
最初は盗難を疑いましたが、鍵付きの燃料キャップが壊れていてパテで塞いでいたので、犯人がいるなら簡単に抜ける状態…。
ガソリン漏れ発覚!
ある日、地面にじわっとしたシミが広がり始めてるのに気づきました。「あれ…これガソリン?」とキャブを覗き込むと、滴り落ちそうなガソリンの水滴が…。
…はい、完全に漏れてました。
ガソリン漏れの原因
原因はすぐに思い当たりました。
購入直後の点検でキャブを分解して清掃したとき、キャブクリーナーを使ったんですが…ゴムパッキンをキャブクリーナーに浸しちゃったんですよ…。
ゴムパッキンはキャブクリーナーに浸けるとフニャフニャになります。これは基本中の基本、やっちゃダメです!(;´Д`)
なぜか、トイレから帰ってきたらポチャンとしておりました。
故意に入れた記憶は無いのに… 意味が分かりません。(´-ω-`)
「乾けば使えるでしょ?」とそのまま装着したのが運の尽き…。
結果、徐々にガソリンが漏れ出していたというわけです。
自業自得ですが、そんなことがあり「せっかくなら!」と「OH(オーバーホール)」ではなくビッグキャブに挑戦しようと思い立ち、PC20の購入に至りました。
そこ!「ただ交換したかっただけやん」とか言わない!Σ(゚Д゚)
皆さん!OH(オーバーホール)を行う際は注意してくださいね。(笑)
純正キャブをオーバーホールする方は下記が使えます。
ケーヒン PC20 ビックキャブレター
キャブのみの販売もありますが、下記理由からセットを購入しました。
- 純正マニホールドでは径が小さいため、大きい径のマニホが欲しかったこと
- カブ純正(BP16)はガソリンコックがキャブについているので、別のコックが必要だったこと
径の大きいマニホールドに関しては、結局のところシリンダーヘッドで穴が小さくなってしまうため、効率が悪くなりそうなのが嫌で「JUN製のマニホールド(ノーマルヘッド用)」を買い直しました。
まとめ
カブ90(HA02)のキャブ交換とセッティングに関する記録でした。
高校生の時にバイクにハマってから10年以上バイクのカスタムから離れておりましたが、効果を体感できるチューンはやっぱり面白いですね。
元はといえばキャブクリーナーにゴムパッキンを浸してしまったことでガソリン漏れを引き起こした。
という何ともお恥ずかしい出来事だったのですが、そのおかげで!?ビックキャブとマニホールドを取り付けることができました。(笑)
後々変える予定でしたので、良しとしましょう!
この後も色々と問題が・・・
では、また!