カブ ビックキャブ(PC20)に交換 PC20が初心者向けの理由とは
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BIGになりたい!ノリンです。
「ボトムリンク周りOHとFサスペンション交換」が無事完了してから、しばらくはカブを堪能していたのですが、ある時からまた異変に気が付いてしまいました。
ガソリンが減る・・・・
通勤で駅までの距離(時間にして4・5分の距離)しか乗らないのに、1週間しか持たない!
リッター100km走ると噂のあのカブがそんなはずは・・・
「もしや!ガソリン抜かれてない!?」などと本気で疑いました。
燃料キャップに鍵があるので「それは無い」と思うかもしれませんが、実は筆者のカブは買った当初からキャップのカギが壊れた状態だったため、パテ埋めしてしまっておりカギは付いていません。地面にもガソリンの漏れた後が無い様子だったのがさらに疑いを加速させていました。
ですが、徐々に地面にシミができ始めたことで、「あっ!」っとなりキャブを見るとガソリンが水滴のように、今にも垂れそうになっていました。
はい!1週間かけて徐々に地球に吸われておりました。疑ってすみませんでした!
OH確定です。
ガソリン漏れが発生した原因
思い返せば心当たりがありました。
購入時の点検・修理でキャブを開けての清掃も行っていたのですが、清掃にキャブクリーナーを使っておりました。
ゴムパッキンはキャブクリーナーに浸けるとフニャフニャになってしまうので、浸けてはダメと分かっていたのに・・・トイレから帰ってきたら浸かっておりました。
意味が分かりません。
部品を交換する予定もなかったのでパッキンも購入もしておらず、仕方なくそのまま付けるしかなかったのです・・・
浸かっていたゴムパッキンを乾かしたらなんか使えそうだったんだもん。使うじゃん?
皆さんはちゃんと交換しましょう!
キャブのOHか交換か
OHもしくはビックキャブに交換か悩みましたが「こんなチャンス??はない」と思い、後者を選択しました。
3万円・・・
ケーヒン PC20|ビックキャブ
PC20というキャブ、4miniのカスタムについて調べていると必ずと言っていいほど出てくる超有名キャブなのですが、非常に扱いやすいという特徴があります。
「扱いやすい」というのは主に「操作性」と「セッティングの出しやすさ」の2点です。
操作性
PC20の操作性は、言い方を変えれば「クセがない」という表現になるかもしれません。
例えば、他の有名なキャブとしてCRキャブ、FCRキャブがあります。
これらは元々レースのために開発されたキャブで、ある程度の回転数からパワーが急激に上がる、いわゆる「ドッカンパワー」というクセがあるのですが、このクセは常に高回転域で走るレースだからこそ活かせるキャブであると思います。
対してPC20は低速から高速までマイルドに加速していく感じなので、純正と同じような感覚でアクセルの操作が可能です。とはいえ、純正キャブと比べたら別次元のパワーを感じることができます。
低速から扱いやすいという特性がストップ&ゴーを繰り返す一般道にも適していますし、十分楽しめるキャブです。
セッティング
上記で紹介したCRキャブ、FCRキャブは確かに速さを求めるなら適したキャブなのですが、それはセッティングが出来ればの話です。
実際には多くの調整をしなければならず、各調整個所の役割を知っていないとセッティングを出すことは難しいキャブとなります。
さらには、気温や湿度の影響を受けやすく、夏と冬で再セッティングの必要すら出てくるということから、初心者が始めて使うには不向きなキャブとなります。
対してPC20はキャブの基本が全て詰まっている教科書のような基本形です。
セッティングという点においても、余計なものが何も付いていないキャブですので調整も下記ぐらいしか触る場所がありません。
- メインジェット
- ニードルクリップ
- エアスクリュー
- アイドルスクリュー
だからこそセッティングを覚えるためにおすすめされるなど、初心者向けのキャブと言われています。
初心者向けとは言いますが、玄人がいろいろなキャブを付けたけど、結局PC20に戻ってくる場合もあるくらいです。(笑)
ということで、筆者は下記のセットを購入しました。
痛手の出費ですが週一でガソリンを入れるよりマシです。
・・・欲望に負けたことは内緒。
キャブのみの販売もありますが、下記理由からセットを購入しました。
- 純正マニホールドでは径が小さいため、大きい径のマニホが欲しかったこと
- カブ純正(BP16)はガソリンコックがキャブについているので、別のコックが必要だったこと
径の大きいマニホールドに関しては、結局のところシリンダーヘッドで穴が小さくなってしまうため、効率が悪くなりそうなのが嫌で「JUN製のマニホールド(ノーマルヘッド用)」を買い直しました。
ちなみに筆者は純正エアクリ、純正マフラーを利用したままです。
キャブ調整
筆者のメインジェットは85番でした。
カブ90のメインジェットは排ガス規制により年式によって番手が違います。
- 規制前:85番
- 規制後:82番
PC20での調整
結果から言えば、メインジェット85番のまま変えておりません。
一応メインジェットセットは用意しておいて、調整した結果85番のまま変化がなかったという事です。
78~85番
88~95番
エアクリーナーやマフラーを交換している方は、ほぼ必要になるかと思いますので、セッティングできるように用意しておきましょう。
筆者の場合エアクリ、マフラーがノーマルという事もあってか、85番で調子が良かったのでそのままにしています。
よく考えれば、
- 吸入量を決めるのは、エアクリ側の径で
- 排出量はマフラー側の径
なのでキャブだけを変えたとしても、空気流量の変化は殆どないのだと思います。まあ、キャブは「良い混合気」を作るための機械ですからね。
キャブの口径が大きくなれば空気流量の最大値が上昇します。ですので、エアクリとマフラーを変えてあげれば、キャブに最大値の空気流量を送り込むことができ、結果的にパワーが上がります。
空気流量が多くなれば燃料が足りなくなるので「メインジェットの調整が必要になる」という事ですね。
他のカブ主様の記事なども参考に調べていたのですが「PC20に変えたからといってメインジェットが必ずしも上がる訳ではない」という検証結果を出している方もいたのも理由の一つです。むしろその方はメインジェットを82番に下げていたかと思います。
規制前後で85番・82番と違いますから、大きく外れなければ多少アバウトでも問題ないのかもしれませんね。街乗りですし。
番数一つ違いで同じように調子がいい場合は、薄い方のメインジェットを選びましょう!
濃いほうが焼き付き防止になるという見解もありますが、「焼き付き防止」という観点で見ればオイル管理のほうがよほど重要に思います。
また、メインジェットが1番下がったことが原因で焼き付を起こすのであれば、メーカーが規制前後で番手を変えることはないと考えられるのではないでしょうか。
PC20へ交換後の感想
まず明らかに違かったのがエンジンが回ること。
ご存知の通り、カブにタコメーターは着いておりませんが股間に感じるパワー(振動)が違います。
もちろん、アクセルを開けた時の「前に進もうとする力(トルク)」も明らかに増えているのが体感出来ました。
昔、NS-1に乗っていた時もビックキャブに交換し事がありますが「キャブ交換するだけでこんなに変わるんだっけ!?」と改めて感動してしまいました。
そのぐらいの変化があります。
部品MEMO
HA02は純正キャブ「PB16」が付いています。
部品NO.と部品名称の調べ方
![ホンダ、スーパーカブの年式表記(C90DS)](http://motobase.turibase.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_3943-edited.jpg)
画像の「C90DS」は筆者のカブの年式表記で1995年式の車両となります。
車両名・型式などの情報を元にウェビックからパーツリストを確認しています。部品No.から部品注文も注文も可能です。互換品を探す場合も部品No.が分かると探しやすいのでおすすめです。
古い車両は部品がなく注文できないものもありますが、パーツリストだけでも有益な情報なので、活用しましょう!
今回使用した道具・部品
キャブの調整に一つあると便利
PB16(純正キャブ)のOH用パッキン
まとめ
カブ90(HA02)のキャブ交換とセッティングに関する記録でした。
高校生の時にバイクにハマってから10年以上バイクのカスタムから離れておりましたが、効果を体感できるチューンはやっぱり面白いですね。
元はといえばキャブクリーナーにゴムパッキンを浸してしまったことでガソリン漏れを引き起こした。
という何ともお恥ずかしい出来事だったのですが、そのおかげで!?ビックキャブとマニホールドを取り付けることができました。(笑)
後々変える予定でしたので、良しとしましょう!
この後も色々と問題が・・・
では、また!